口腔機能と健康
こんにちは。管理栄養士の辻井です。
癒以膳のご利用者様から「歯がなくて食べ物がうまく噛めない…」とか「入れ歯が合わなくって…」などのお話を伺うことがございます。今回は「口腔機能と健康」についてお話したいと思います。
口腔機能の低下と栄養
口腔機能は食べ物を口に取り込み、咀嚼、食塊形成、嚥下、味覚、唾液の分泌などに関わり、健康な生活を営むための必要な機能です。口腔機能が低下することによって、食事のバランスが悪くなり、運動機能や生理機能を正常に保つことが困難になるだけでなく、生活習慣病の発症や重症化のリスクが高くなると推察されています。さらに口腔機能が低下すると、食事の量も減少し、バランスがさらに悪化するだけでなく、体重や筋量を維持することも困難になってきます。
また食事以外にも会話などにも支障をきたすようになると、対人関係に困難を感じるようになり、社会とのつながりが減少してしまい、閉じこもりがちになり、寝たきりや認知機能の低下のリスクが増加することになります。
「食べる」「話す」といった機能は毎日使うものです。「このくらいなら我慢できる…」「また時間のあるときに…」と口腔内の違和感を放置しておくと、口腔機能の低下に繋がってしまいます。高齢者が身体的、精神的、社会的にも健康な生活を送るためには口腔機能を維持することが大切です。
自分やご家族の方の口腔ケア、一度確認してみるといいかもしれませんね。
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by oshimafood
| 2022-05-23 13:54
熱中症予防と食事
こんにちは。管理栄養士の辻井です。
GWも終わり、半そでで過ごせる日も多くなってきました。今の季節アウトドアや屋外でのイベントに参加される方も多いのではないでしょうか?これからの季節に気を付けたいのが熱中症です。今回は熱中症を予防する食事についてお話したいと思います。
熱中症とは…
高温多湿な環境に長くいることで、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態をいいます。屋外だけでなく、室内で何もしていなくても発症する場合もあります。
主な症状
めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、頭痛、嘔吐、倦怠感など
重症の場合はけいれんや意識消失などがみられる場合があります。
食事での熱中症予防対策
汗をたくさんかくことで、体内から塩分と一緒にカリウムも失われます。また水溶性ビタミンも汗や尿と一緒に流れてしまいやすいので暑い夏には意識して取り入れてみましょう。
●カリウム
主にナトリウムとともに細胞の浸透圧を調節する大事な役割を担っており、体内の余分な塩分を対外に出す働きを持っています。
カリウムを多く含む食材
海藻、果実類、野菜類、イモ類、豆類、魚類、肉類など
●ビタミンB1
ビタミンB群は主に体内に取り込んだ蛋白質、脂質、炭水化物をエネルギー源に変えるための代謝を助けてくれます。ビタミンB群の中でも特にビタミンB1は糖質をエネルギーに変える代謝をするので、疲労回復に効果が期待できます。
ビタミンB1を多く含む食材
豚肉、大豆、モロヘイヤ、玄米、きのこ類など
●ビタミンC
抗酸化作用があり、細胞の状態を正常に保ってくれます。
欠乏すると倦怠感や疲労感などがみられます。
ビタミンCを多く含む食材
赤・黄ピーマン、じゃが芋、キウイフルーツ、レモン、さつま芋など
●クエン酸
梅干しやレモンなどの酸味の主成分です。クエン酸は疲労回復に効果的です。また脱水症状を改善するミネラルの吸収をサポートする働きも担っているためおすすめです。
クエン酸を多く含む食材
梅干し、レモン、ゆず、オレンジ、酢など
上記以外にも普段からバランスの取れた食事をして、こまめな水分補給や体温調節、疲れを溜めないように心がけましょう。
夏はまだまだこれからです。みなさまも熱中症にはお気をつけください。
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by oshimafood
| 2022-05-16 13:43
五月病と食事
こんにちは。管理栄養士の辻井です。
GWも終わり、今日から仕事の方もいらっしゃるのではないでしょうか?今年は3年ぶりに行動規制のないGWでしたので、お出かけや旅行、アウトドアなどされた方も多かったのではないでしょうか?4月に新しい環境での生活が始まり、慣れてきたところでGWの長期休暇、今日からまた学校や仕事が始まるけど何だか憂鬱…といった五月病の症状が出ている方はいませんか?今回は五月病と食事についてお話したいと思います。
五月病とは…
新しい環境に対する不適応病状の総称のことです。体内でセロトニンという神経伝達物質が不足すると、気分が落ち込んだり、不眠になるなどしてうつ病などにつながるともいわれています。セロトニンを分泌させるにはトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物が必要ということが分かっています。
五月病に良い食事
1)セロトニンを分泌させる食材を食事に取り入れる
トリプトファン…肉や魚、大豆製品、牛乳など
ビタミンB6…青魚、鶏肉、バナナ、さつま芋、パプリカ、南瓜、アボカド、ナッツなど
炭水化物…ご飯やパンなど(特に玄米ごはんや、雑穀ごはん、ライ麦パン、全粒粉パンが良い)
2)バランスの良い食事をする
単品のメニューではなくて、簡単に取り入れられるもの(納豆、味噌汁、サラダ、冷奴、ゆで卵など)も一緒に食べるようにしましょう。
3)朝食を必ず食べる
朝ごはんで脳を覚醒させ、効率よくセロトニンが分泌される土台を作ることが重要です。時間がないときでも、バナナ1本やヨーグルトだけでも良いので食べるようにしましょう。
4)咀嚼を意識してメニューを考える
咀嚼をすることでセロトニンを脳に分泌させる効果があるといわれています。メニューを考えるときは噛み応えのあるものを選ぶようにしましょう。
食事だけでなく、趣味に打ち込んだり、スポーツや運動で身体を動かしたり、早寝を心がけたりするなどして自分に合ったストレス発散の方法を見つけて、五月病を解消しましょう。
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by oshimafood
| 2022-05-09 12:30
紫外線からのダメージを抑える栄養素
こんにちは。管理栄養士の辻井です。
GW始まっていますが、みなさんいかがお過ごしですか?3年ぶりに行動制限のないGWとなりましたが、お出かけや旅行などの予定を立てている方も多いのではないでしょうか?天気が良ければ屋外で、アウトドアなども楽しそうですね。今回は4月頃から多くなると言われている”紫外線”についてお話したいと思います。
太陽光に含まれる紫外線を浴びると、体内に活性酸素が発生し、皮膚の細胞を酸化させてシミやそばかす、肌荒れの原因となります。また皮膚だけでなく眼にも影響を及ぼし、結膜を傷つけたり白内障を発症させる原因にもなります。
紫外線対策方法
1.肌を露出しない工夫をする
外出時には手袋や帽子、日傘などを利用しましょう。UVカットの効果のある衣服や小物を選びましょう。
2.サングラスを利用する
紫外線が目に入ることで、シミやそばかすの原因となるメラニンの生成が促されます。そのため、目から入る紫外線にも対策が必要です。
3.日焼け止めを塗る
帽子や日傘などではカバーすることができないところにも塗ることができるためオススメです。
食事からの紫外線対策
βーカロテン
活性酸素を除去し、皮膚や粘膜を保護する働きがあります。
かぼちゃ、にんじん、ほうれん草、にらなど
ビタミンC
メラニンの生成を抑え、メラニン色素を排出する働きがあり、しみやそばかすを予防します。またコラーゲンの合成を助けます。
ブロッコリー、ほうれん草、じゃが芋、レモン、キウイフルーツなど
ビタミンE
血行を促して肌の新陳代謝を高めたり、活性酸素を抑えて老化を防ぎます。ビタミンCと一緒に摂ると抗酸化力がより高まります。
うなぎ、アーモンド、ピーナッツなど
気候も暖かくなり外へ出る機会も増えると思いますが、外からも内からも対策をして、紫外線によるダメージを抑えていきたいですね。
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by oshimafood
| 2022-05-02 10:28
春野菜の効能
こんにちは。管理栄養士の辻井です。
春の訪れを感じられる、4月に旬を迎える春野菜。春野菜は旬の期間が短いため、新鮮でみずみずしさを感じられます。寒い冬の間に溜まった老廃物を排出させる効果や、新陳代謝を高める効果が期待できます。
◆たけのこ
不溶性食物繊維であるセルロースが豊富で、腸を刺激して排便をスムーズにするほか、水分と一緒に体に不要なものを吸着して排出します。
◆新玉ねぎ
旬は3~4月ごろです。水分が多く甘みが強いため、生でもおいしく食べられます。玉ねぎの香りや辛味成分である硫化アリルは血液をさらさらにする効果があります。この硫化アリルは熱と水に弱いため、生で食べるのがオススメです。
◆ふき
不要な塩分を排出し、むくみを解消するデトックス作用のあるカリウムや便秘改善を期待できる食物繊維などの栄養が含まれています。
◆さやえんどう
カロテン、ビタミンC、食物繊維が豊富です。豆部分にはビタミンB1やたんぱく質、必須アミノ酸のリジンが含まれています。リジンは体の成長や修復に関与したり、集中力の向上やカルシウム吸収の促進効果があります。
みなさんはいくつ春野菜を食べましたか?まだ食べていないという方は、食べることでたくさんの効能があるということが分かったので、意識して取り入れてみてくださいね。
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by oshimafood
| 2022-04-25 10:33
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